[FULL] 2023.06.07 第２９３回伊藤広規「旅と人と音楽と」

【オンデマンド放送：2023.06.07放送回】

※一ケ月限定フルバージョンです。

※アーカイブ・オンデマンドでは、トーク内容のみで楽曲はかけておりません。ご了承ください。

6月に入ったら暦通りに梅雨になって、シトシト雨の散歩で道端のアジサイを楽しめると思っていたら、なんとまあ、早い台風で散歩はお預けの日が続いてしまいました。雨の日に部屋で古いカセットを整理しながら、自慢の90分のプレイリストカセットが何本も残っていて。
今夜はその中のFrank Zappanoのシークヤブーティーの合間に入れると抜群だった曲を紹介しましょう❗️

【今日の一曲目】
Sleep On It / Rufus & Chaka Khan
(“Sleep On It / Rufus & Chaka Khan” 1978年)
『だいぶ前に、再生できるカセットテープはハードディスクに入れ直して整理したんですが、そのときに処分しないで残しておいたテープを久々にカセットデッキで音を出してみたんです。
ケースに書いた曲のタイトルやアーティストの文字が懐かしいんですが、今は虫眼鏡でしか見えないほど小さい字。若い頃はよく書けたものだと自分の字に感心してしまいました。（笑）
高校のころからレコードは家で聴くもので、カセットは外に持ち歩くものになって、カセットテープに気に入った曲を入れて何本も持ち歩いてたんです。
車でも聞けるし、人それぞれのプレイリストカセットを仲間の間で聴きながら自慢しあったりするのが面白かったですね。
この曲は1979年に作ったフランクザッパ中心のプレイリストの合間に入れた曲。この曲の前はシークヤブーティーのA面で、その後のチャカカーンのこの曲。ドラムのスティーブ・フェローンとベースのアンソニー・ジャクソンのプレーがいいんですねー。
お汁粉の口直しに塩昆布って感じでしょうかね（笑）（広規）』

【今日の二曲目】
Takin’ It Back / TOTO
(“TOTO / TOTO” 1978年)
『この曲のイントロのシンセが近未来的で、シークヤブーティーのB面の後に聴くと、ダウンタウンからいきなりワープして宇宙空間に滑り込むような疾走感があるんですね。
このアルバムは渋谷のCisco(シスコ)というレコード屋に青山純と行ったときに買って、店長の柳瀬君と3人でずっと店で聞きまくり。
ジェフ・ポルカロのドラムのバスドラがすごくて、「青山に似てるよなー」と褒めてやったら、「ポルカロよりボクの方が背が少し高いんだ！」と、わけのわからない返事が返ってきて、店の外まで聞こえるほど大笑いしたのを思い出します。（広規）』

【今日の三曲目】
Walking the Line / The Emotions
(“Sunbeam / The Emotions” 1978年)
『この曲はセレクトカセットのシークヤブーティーのレコードの2枚目のA面の後に入れたんですが、Earth Wind&Fireプロデュースでブラスセクションはさすがです。野獣のようなフランク・ザッパから、おとぎ話の世界に飛ぶ感じ。

山下達郎のRide on Timeのリマスタリングのレコードとカセットテープが届いたので、早速カセットを聞いてみたら、今のカセットはすごい音がイイのでびっくり。
一曲目の「someday」のイントロの俺のベースがクッキリ。
そういえば、ちょうどこのセレクトカセットを持ち歩いてた頃にレコーディングしたんですねー。
雑誌でRide on Timeのアルバムは「菊丸」と呼ばれるジャズベで弾いたように書かれることが多いんですが、菊丸の前に使っていたプレッションで弾いていたんですね。どのベースを弾いても音色は同じなのは私の特徴ですけど。
しかし、1979年のセレクトカセットの音がいなり寿司ならRide on Timeのカセットは京都の高級寿司って感じ。
カセットで聴きたいという興味もまた復活かな？（広規）』